第32話

 2-13.そのヰ頼、引き受けませう。
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2026/04/07 13:29 更新


憎丿都市 10時56分 【松】


帰路につく寸前にそれは起こった。

それは予兆もなく起こってしまった
それが一体何だったのか

誰にも理解できない。




瞬く間に太陽が光ったと思えば、次の瞬間には
辺りは暗闇に包みこまれた。
その一時にして、人も何もいなくなった。


ナイカ・リベット
ナイカ・リベット
わーお!都会はお昼も真っ暗になるんですね!
桜 えま
桜 えま
別にそういうわけちゃうで多分...



こいつら以外は...。

このあたりに人はいない。
通信機器は使えるようだが、...
亜麻音 琉里
亜麻音 琉里
...うーん、3G並に遅いね。多分時間がかかると思う
カルペ・ディエム
カルペ・ディエム
3G....


わぁお。ジェネレーションギャップ。


だがしかし、いうて18歳と14歳。
周りから見れば4歳なんて変わんねぇよばーか!という具合だろうが。

一人は年を偽っているのでもう少し離れている。

体はピチピチの子供だぞ!


アルナ・フェイリア
アルナ・フェイリア
どうするの。とりあえず帰るか、連絡が取れるまで...
ナイカ・リベット
ナイカ・リベット
でも待っちゃうんですよね?
亜麻音 琉里
亜麻音 琉里
何分掛かるかわかんないけどね。

こうなれば話に終点はない。
別解がどこかしらに隠れている。




あれやこれやと話す中、カルペは辺りを見回す。
その次に細かい隙間に「ソレ」がいないかを探し、

緊張で重くなった口を開く。

カルペ・ディエム
カルペ・ディエム
...多分、連絡は取れない
アルナ・フェイリア
アルナ・フェイリア
なに、心当たり?
カルペ・ディエム
カルペ・ディエム
...心当たりというか、この状況なら―




風が吹いた。
背筋を凍らせるような 


例えるならば、
冷たくて
苦しくて

死にそうな、獣の鳴き声



氷白 あられ
氷白 あられ
おやまぁ、なかなか鋭いじゃないか。


背後から声がして、カルペは咄嗟に振り向く
アルナはゆっくりと後ろに視線を向けた。



彼はカフェの突き出し看板の上に座っていた。

優雅に、そして呑気に。



氷白 あられ
氷白 あられ
そこの眼鏡くんの通り、遠距離での連絡はもうできなくなってる。
氷白 あられ
氷白 あられ
できたとしてせいぜい...50m行くかいかないかだろう


アルナ・フェイリア
アルナ・フェイリア
...あの時の人か
ナイカ・リベット
ナイカ・リベット
( 眼鏡くん... )


反応するところが違う。


亜麻音 琉里
亜麻音 琉里
そっちが持ってる情報って結構多いよね。


ふと思いついた疑問を投げかけてみる。

氷白 あられ
氷白 あられ
ふふふ。そのことはまたいつか話そうよ
氷白 あられ
氷白 あられ
それよりもこの現象のほうが興味深いだろ?
面白いよね、太陽なくなっちゃった


そうやって、蟻で遊ぶ男児のように笑う


氷白 あられ
氷白 あられ
先手を取られた。小人が襲来するよ、街中に
桜 えま
桜 えま
うちらとあんた以外に、人おんの?
氷白 あられ
氷白 あられ
あぁ、いるともさ。





氷白 あられ
氷白 あられ
政府に関わっている人間は全員ね。
氷白 あられ
氷白 あられ
彼らの目的は国家に終止符を打つこと―まぁつまり、



氷白 あられ
氷白 あられ
各政府の代表を殺すこと。



その時に、空の色がもう数センチ深くなった気がした。
そんな気をさせるような、不気味な顔を、彼はしていた。

アルナ・フェイリア
アルナ・フェイリア
....つまり、
アルナ・フェイリア
アルナ・フェイリア
あっちは民間人に危害を加える気はない、ってわけか。
氷白 あられ
氷白 あられ
うん。さらさらないと思う

何時までも彼は看板から降りてこないので、
見上げている首が痛くなってくる。

ナイカ・リベット
ナイカ・リベット
...あれ。政府の人間なんですか?
カルペ・ディエム
カルペ・ディエム
あの人が政府の人間なら今頃皆殺しになってると思いますよ
ナイカ・リベット
ナイカ・リベット
それもそうですね!
氷白 あられ
氷白 あられ
面白い考え方だ。座布団3枚。





氷白 あられ
氷白 あられ
ただしね、少年少女。神は見ているんだよ。俺は神に見られたんだ
だからここにいなければならない。



それは穏やかだった。
穏やかな死を迎えた。

神はやってきた。

それなのに、神は何も救えなかった。


神は彼を見た。同時に、彼は神を見た。
そういうものが、ある世界になってしまった。



氷白 あられ
氷白 あられ
さて、お仲間との合流はあとだ。
氷白 あられ
氷白 あられ
中刻都市へ向かおう。そこでアリス主人公は待っている











―滴り落ちる血液を少しだけ手に取る。
ベタッとした生ぬるい触感がやけに気持ち悪い。


それはすでに死んでいた。

四肢が切り離され、目玉がえぐられ、頭蓋骨が割れて液体が流れ出していた。
腐った肉の異臭。吐き気がしそうだ。


ふと、手についた血液を舐めてみる



ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
....不味い。


クソ不味い。
カニバリズムの奴らは異常なくらい見てきたけども、
やはりああいうものは味覚が狂っているのだろう。


さてと、まずこの死体が誰かを調べようか....。

ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
あー...名前は興味ないや。階級と、あと...




ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
うがー!ノアさんやばいよ、外変なやついっぱいいるよ!
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
うるせぇ。


紹介しよう。
こちらはノワール、通称ノワル。ゲルニカとは何も関係ない中央政府の関係者である。
人口レーテすら持たない一般人。ただし面白いことに運が良い。

今ここは外部ゲルニカ管理人室、結構前に言っている無響室だ。
扉には鍵がかかっている


どうやらその外に大量に人が押しかけているらしい。


ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
シェルはどっかいったし...こういうときだけ、いないんだよね...


仕事終わった!やった!と思って扉を開けたらこの死体が足元に吹っ飛んできたのだ。ついでにノワルも。
馬鹿じゃないのか。
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
この扉あかないよね!?大丈夫だよね!?
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
うるせーつってんだろ。
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
答えてよ!!だってほら、俺戦えないよ!?
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
爆発物でも投げ込めば。
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
なんでそんなに辛辣なのさ!!(泣)



まぁ、どうせここから出なければいけないことは確定しているし...
それなら別に後でもいい。優先順位をつけるのは大切だ。

ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
...いま外にいるのって、俺らのこと殺そうとしてるわけ?
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
だろうなぁ...じゃなきゃ、来る意味ないし....
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
うげー...妹呼べばよかった...



...この死体あんまり重要でもないな。

少し弄ってわかったことだが、内臓がすべてない。この死体。
なのに外傷は頭に集中している。胴体が引き裂かれた感じはない。縫われた感じも。


ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
つーかノアさん、従兄弟くんとは連絡取れてるの。
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
この状況でなら心配じゃない?



ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
君が、...妹と連絡を取らない理由はなんだ
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
...俺より強いから?
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
僕も同じだ。
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
あー...そういや前言ってたね。
暴れまくって捕獲のときに50人位殺してた罪人、無傷で捕らえたって...
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
いや君の従兄弟化け物?
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
半分化物で構成されてると思う
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
マジかよー。



もう死体は用済みだから放っておこう。

なにか持っておくと良いもの...携帯と、あと...
今の時期寒いしカイロでも持ってくか。



やっぱ荷物になるしやめよう。


ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
よし....、扉開けるから退けろ
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
ハ!?正気か!?


鍵を開ければなだれ込んでくるだろう。
まぁ、ぶっちゃけ死んでもしにきれないだろう。"寄生できれば"の話だが。

ノワルは運が良いし多分死なない

というか死んでも興味がない。

ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
どーせ罪人の安否も確認するしな...2時間もありゃ合流はするか。



やけに思考がくるくる回る。
こういうときだけ、脳は活性化する。

自分が嫌な人間であることはつくづく分かっているけれど

まぁ、それもどうでもいいか。



時間はないし、先を急がなきゃならないし
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
...人を殺すほうが何倍も楽なんだってね、小人は
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
あ、そうなの?
ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
だから時間はかかる。けど皆殺す
ノワール・オーダー
ノワール・オーダー
うわー....物騒だよね、ノアさんって








ノア・アルジャーノン
ノア・アルジャーノン
....どこが?



疑問をぶつける。
ドアの鍵を開けながら。


口から正直に出た問を誰も拾うことはなかった。

誰も。
彼もね。



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