目を開ければ、そこはもう
ツクヨミから朝日の部屋に戻っていた。
でも、隣にはまだ目をつぶっている朝日。
妾はちゃんと戻ってきたのに、朝日は
まだツクヨミにいるのが恨めしくて、
全力で肩を揺らして名前を呼ぶ。
そうやって揺らしていれば
ゲーミングチェアがバランスを崩し……
ガタンッ…と大きな音を立て
妾と朝日は床へ倒れ込む羽目になった。
次の瞬間、もちろん怒られた。
でも朝日は怒りつつも、
シュンと項垂れる妾の頭を撫でてくれる。
それに朝日は、床へ倒れ込む瞬間
妾の頭を守ってくれていた。
やっぱり朝日は……優しい奴だ。
俯いたままそう問いかければ、
髪の毛がクシャクシャになるくらい
強く頭を撫でられる。
そう言って差し出されたのは、朝日の小指。
そして、妾と朝日は小指を結んだ。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。