あなた『なんで叶大がここに!?』
しかも,あたしと同じ姿だし……(いつもは変身してる)
鳴海『ボクが呼んだんだ。無能には関係ないだろう』
長官『……鳴海』
あなた『そうですね。でしゃばってすみませんでした』
鳴海『フン』
今はこれでいい。今はではない。今も,これからも……ずっと,遠い存在でいい。
??『それが君の本性?(笑)』
あなた『!?』
長官『……現れたか』
現れたぁ?彼は首を傾げている。事情を知らないから呑気なんだ。ゼロも,彼も。
??『そろそろ綺麗な姿を見せるの辞めたら?(笑)』
あなた『綺麗な……姿?』
頭が痛い。割れちゃいそう。
??『お前はなんのために__』
鳴海『何座り込んでいるんだ!功さんが目の前にいるんだぞ!』
……気になっていたのに。彼の言葉に,惹かれていたのに……。
あなた『黙れ……!邪魔をっ!』
あたしは,今彼に何をしようとしていた……?
見ればわかる。でも,見ても状況がわからない。どういう,事なの……?
あなた『っ!』
鳴海『あっ!国っ……』
あたしは怖くなってその場を離れた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!