執事品評会、当日。
ホテルにつくとホテルマンが出迎えてくれて
上着を預けると会場へと案内してくれた。
『あー…お腹すいた』
恭平「だから少し食えって言ったじゃん」
ランク決定式のドレスコード披露には
主人の私が恭平の作ったドレスを着て
ステージに立たないといけないから、
昨日の夜から水しか飲んでない。
「見て見て!恭平様よ!」
「キャ~♡かっこいい~♡」
私と恭平が会場に着くと、すでに多くの
富豪や大企業の金持ち集団がいて
お嬢様軍団は恭平を見てこの有様。
『…あーもう恭平あっち行ってくんない?』
恭平「無理。」
毎年これだからもう慣れてるけどさぁ
恭平のどこにキャー要素があるのかねぇ?
そこで騒いでるお嬢さんたちの
おつむを覗いてみたいもんだ
道枝「あ、やっと来た」
流星「あなたちゃん~~!」
会場の奥へ行くと駿くんと流星がいて
流星がこっちこっち!って私と恭平を促した。
『あれ、youたちの執事は?』
流星「拓哉くんと謙杜は後輩に会いに行ってるの!」
道枝「今日来てる見習い執事くんたち
結構優秀なのが揃ってるらしいね?」
恭平「へぇ、楽しみだね」
恭平はランクとかそういうのには全く興味がないけど、
後輩のことは結構気になるらしい。
「あなた~」
『ん?…あ!モモちゃん!』
足元に駆け寄ってきたこの小さい女の子は
モモちゃんって子で、まだ3才なのに
資産10億を超える大富豪のお嬢様。
モモ「だっこ~」
『おいで~♡』
モモちゃんとはこの品評会で出会って以来
懐いてくれてて、とっても仲良しなんだよね♪
「あなたちゃんと恭平、久しぶり」
『だいちゃん久しぶり!!』
恭平「んっ、大吾」
黒髪ですらっとしたこのイケメンくんは
モモちゃんの執事の大吾くん。
恭平とは養成所の同期で、よく一緒にいたらしい。
大吾「モモはほんとあなたちゃん好きだね」
モモ「うん」
『あー可愛い、お嫁に欲しい』
恭平「モモが可哀想」
『ちょっとそれどういう意味』
きょとんとした顔で私を見つめるモモちゃん。
モモちゃんは感情をあまり表に出さない子で
周りからしたらちょっと不思議ちゃん。
でも恭平曰く、私も昔はそんな感じの子だったらしい。
だからかな、何となく私はモモちゃんと
意思疎通が出来てる気がするんだよね。
.











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。