驚いたような恐れているような、なんとも言い難い表情で私を見つめる少年。
少年と言っても、私と同い年ぐらいだろうか。
てか本当に恐れるべきなのは貴方じゃなくて私だからね?ブラブラ適当に歩いてたら殺人現場に遭遇しちゃったんだから。
冷たい風が私たちの髪を揺らす。
静か〜。え、気まず〜。
この気まずい空気をどうにかするために私はとりあえず話題を出す。
が、この話題は本当出して良かったのか?と言ってから気がついた。
「これを見てしまったらもう生かしてはおけねぇなぁ」って殺されるんじゃない?私。
まあ殺されたいから良いんだけどね!!殺してくれ!
日本刀に付着した血を拭き取り、入れ物に仕舞って殺さないという意思を示す少年。
なんでだよ、早く殺してくれればいいのに。その日本刀でザックリと。
1人殺したなら2人も変わんないよ。
私も何言ってるんだろうと思ってる。
でも、死体の前で泣く貴方を見て思ったんだ。
私は貴方に殺されたいって。
私がそう言っても少年は止まらず進み続ける。
私は少年を追いかけようとはしなかった。
ただ離れた場所から彼に言葉を投げる。
振り向きはしないが言葉を返してくれる少年。
少年ってなんか言いにくいし距離感じるな。私はいつか貴方に殺されるいわば運命の人なのに(自称)
三途春千夜か〜。いい名前だな。
三途くんは私に名前を伝えてから、逃げるようにしてこの場を去って行った。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。