ある日、少女は嫌な予感がして飛び起きた
いつも一緒に寝ている使用人が隣に居ない事に、少女は冷や汗が出た
急いで足早である所へ向かう____
息を切らしながら少女は扉の前に立つ
少女の行く先は一つだけだった
姉の部屋の扉を三回ノックして、少女は姉を呼んだ
心底面倒くさそうに欠伸をしながら姉は出てきた
息を切らしながら、必死に喋る
すると少女の姉は些細な事のように呑気にこう言う
少女の目の前で腕を組みながら、そう言った
思わず少女の口からは聞いた事のないくらいのとても低い声が聞こえてきた
そう、少女にとって生きる糧になっていた人物が今
少女の姉の口から軽々しく『死』を詠んでいたから
怒りに怒るのも当然だろう。
少女を見下し、嘲笑いながら少女の姉はそう言う
前に暴力を振るわれたオモイデが
フラッシュバックし、
立っている事すら苦しくなったが、
何とか持ち堪えた
けれど、反論の言葉は矢張り出ず、
代わりに弱々しい「ゴメンナサイ」が出た
笑いながらそう言う少女の姉
「手遅れ」
反射的に少女は姉に対してそう思った
目にハイライトなんてない。悪魔だ。
少女は憎くて憎くて仕方がなかったが、
まずは使用人の安否が先だ____
姉は笑いながらそう言った
その様子に、少女は使用人の居場所に察しが着いた
庭にある倉庫だ
いつも、少女は彼処で殴られ蹴られていた、悪いオモイデの場所だ
少女は姉の言葉も聞かずに、部屋を飛び出した
そして、全力で駆け出す____
全力疾走で息を切らしながらも倉庫へ向かうと、
其処にはボロボロで血を流して倒れ込んでいる使用人の姿が目に映った
その様子に、少女は頭が真っ白になった____
冷や汗が出た
目頭が熱くなり、心臓がバクバクと揺れ始める
意識は未だある
その様子に少女は少し安堵した
だが、この出血量だと、もう___
そう考えると苦しくなって、思わず顔を顰めた
そう言って、使用人は少女に紙切れを渡した___














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。