試合が始まる前、私は、花たんに話しかけていた。
佐野「花たんって、今吉さんのことどう思うわけ?」
ただ、気になっていたことだった。
だってさ、おかしいもん。
今吉さんにとって最後の試合だった中学の頃、
あの頃から花たんは変わっている。
花宮「ふはっ、何言ってんだよ」
佐野「気になっただけ。」
私の目をマジマジと見てきた。
きっと、言いたいことわかったのだろう。
花たんは、その最後の試合で初めてラフプレーをした。
その時、
今吉「おもろいやり方したんやなぁ」
花宮「責めないんですか?」
佐野「逆に、なんでそんなことしたって怒って欲しいの?花たん」
花宮「ちげーよ。」
今吉「言ったやろ?勝てば官軍負ければ賊軍やって。勝てるんやったらそのやり方でええ。」
花宮「あんたは、そうだったな。」
そんな会話をした。
佐野「結局は勝てればなんでもいいって思いながらやってるんでしょう?」
花宮「勝ちとか興味ねぇよ俺は「知ってる。努力してる人を潰したい、わかってる」かぶせんなバァカ」
佐野「私は、あの時後悔してた。だから、花たんも…花宮もしてるんだって思って引きずってるのかと思っただけ。」
私たちは、あの日、賊軍になった。
いろんな人から責められたし、いろんな奴から恨まれた。
わかってる。
でとそれを背負ってしまったのは今吉翔一という男だから。
花宮「ふはっ、くだらねぇ。そんなこと考えてる暇あるなら俺たちへの策を考えろよ」
佐野「そーだったわ。いい子ちゃんのせいで、花たんと今吉さんと戦うハメになったんだもんね〜w」
私は知ってる。
花たんは、勝ちに興味はなくても
負けるのが嫌いな男だということを。
そしてそれを知ってた上で色々アドバイスを与えていた今吉さんを。
そしてそれも知っていた花たんのことも。
佐野「安心してよ。楽しませてあげる」
それを見ていた私が楽しませなきゃね。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。